スタイリスト私物×ユニバーサルプロダクツの黒い紺のソックス



7月7日に1LDKのオンラインストアで、山本康一郎が手がける「スタイリスト私物」×ユニバーサルプロダクツのソックスが発売された。
正午に通販でのみ発売開始したが、サーバーがダウンしたためその時間に買えた人はごく少数のようで、結局17時頃に緩和し始め決済が通りだした。僕は所用で発売時間に張り付くことはできなかったため、16時過ぎに「まだやってるかなあ」なんて淡い期待で覗いてみたらまだ全然アクセスできなかった。
おそらく30分くらい格闘した後、決済が終わり注文完了のメールが届いた。

靴下ひとつにこれだけ労力を割くことは、これからの人生に何度あるのだろうか。





圧縮パックによる特別仕様


スタイリスト私物×ノンネイティブの時に書いた「スタイリスト私物という現象」でも少し触れているが、そもそも「スタイリスト私物」とはコラボレーションのみで展開しており、「山本康一郎のお気に入りを山本康一郎好みにアレンジする」というのがモットーである。
今回のソックスも、ユニバーサルプロダクツでは普通に販売しているソックスがもとで、それを「黒い紺」で別注した形だ。簡単に言うと「色別注」。
ただしソックスに加えてヴィンセントシューレースに「クラークスのデザートブーツに合わせた長さのシューレース」も別注しており、そちらも付属しているのが特徴。
そしてスタイリスト私物のステッカーが付き、全てを圧縮パックで包んだ。

切らないと出せない都合上、新品未使用は中身にすら触れることができない構造だ。この辺は賢い。





4,800円は妥当か


開けてみると3足入っている。
インラインのものは3パックで2,800円(税抜)で、今回のものが4,800(税抜)。2,000円もの差があるが、シューレースもついて、特別なパックまでしているので、コスト面でそれほど高いとも思えなかった。
ヴィンセントシューレースの商品もだいたい2,000円前後するので、「コラボ代」がどこに含まれているか分からないくらいである。

通常、既存の商品を使ってなんらかのコラボレーションがあったとすると、商品代+コラボ代でやや高くなるのが普通だが、なぜかその金額が含まれない価格設定となっている。

個人的に思ったこととして、本件に関しては商品利益は赤にならなければそれで良くて、ユニバーサルプロダクツとヴィンセントシューレースの「広告費的」な扱いなのかなと感じた。自分がお気に入りのお店のお気に入りの商品があり、みんなに知ってもらいたいからコラボによって見る機会を与えたような、そんな印象だ。

なので問題のソックス単価は一足1,000円程度でしかないので、極めて安いと言っていい。





ユニバーサルプロダクツのソックスを見てみて


見たところ、本件は完全に「色別注」なので別注だから糸が違うなんてことはなさそうだ。
肉厚でふっくらしたパイルが味わえるこのソックスは、ローゲージのセーターのように甘めに編み上げてあり、締め付けが弱いのがポイント。「#リブのキツいソックスはもう履けない」とハッシュタグを付けているように、ソックスにありがちな部分的な締め付けが全くない。
僕はソックスが好きで30足くらいがレギュラーだが、僕が持っているものの中だとアウトドア系のソックスに近い印象がある。フォックスリバーのタマラックソックスの感じに近い。履き口のところはマウンテンリサーチのロングソックスにも似ている。いずれにせよアウトドア系ソックスが元ネタかなと思う。

コットンをベースにしたパイル(コットン75%、ポリエステル20%、ポリウレタン5%)は非常に肉厚で、正直言って夏には向いていない。が、弾力を感じるほどには肉厚で履き心地自体はとても良くて、ルームソックスにするのがぴったりなんじゃないかとも思った。





履く前に裏返して洗うと良い


裏返すとパイルが目立っている。バスタオルをずっと踏んでいるみたいな気持ちになる。買った日にそのまま履いていたのだけど、脱いだ時には繊維がものすごい付着で、すぐにお風呂に入る必要があった。
使う前に裏返して全部洗った方が良い。気持ちがいいけど脱ぐ時は気持ち悪い。

ともあれ、色の出し方は見事。ぱっと見黒だけど、明るい所では紺に見えるくらいの濃さ。


品質表示はソックスを巻いていた帯の裏にあった。





ほとんどの人に使いみちがないシューレース


クラークスのデザートブーツに対応したというシューレースは55cmしかなく、おそらくほとんどの人に使いみちがない。
2ホールくらいのシューズなら合うと思うので、同じクラークスだとワラビーにも対応できるのではないかと思う。ちなみにこのシューレースには2色あり、僕はブラウンベースの色が入っていた(注文時には選べない)。
いつか買うときのために保存しておく。ワラビーならゴアテックスのモデルが欲しいと思っていたところだ。





ハイカットシューズには対応するのか


普段使っているコンバースのチャックテイラーや、ホーボー×ダナーのタキオンなんかに合わせても大丈夫なのか、こればかりは賭けでしかなかった。
もちろん、少し低くても問題なく履けることは履けるが、個人的なこだわりとしてソックスはシューズの履き口よりは少し高くなっていてほしい。で、実際に履いてみた。
結果としてタキオンだとちょうどスレスレの高さ。画像だとちょっと見づらいかもしれない。チャックテイラーはこれよりも低いので問題なくソックスがはみ出してくれた。





通販でサーバーダウン問題


ソックスひとつにこれだけのファンを集めるパワーはさすが。だけど、みんなが予想していた通りサーバーはダウンした。
ただ、ぶっちゃけこのコラボが仮に1,000足売れても100万円くらいの粗利しか出ないのだ。一日のために数万円かけてサーバー強化するというのは結構採算がとれない計算だ。
会社判断としてこの程度のことに決済はおりづらいと思う。1LDKのオンラインストアがどれほどの売上規模か知らないが、大きくてもせいぜい数億円程度ではないかと思う。これは通販(EC)としては特別大きな規模ではない。10人以下で回せるくらいの規模感である。

我々のような消費者はそういったことを考えると、サーバーダウンした中をかいくぐって決済を完了するというところまでをゲームとして捉えた方がストレスなく買い物できるのではないかとも思う。まあこれは諦めとも言えるが。

消費者側もあまりイライラせず、「こういうもの」だと思ってじっくり向き合うと割り切った方が良い。



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